風邪は万病の元と言われるほどに厄介な病気です。
なので病院へ行く方も多いと思いますが、様々な症状が出ていると何科を受診するべきか迷いますよね。
少しでも早く治す為に、いろいろと知っておきましょう。
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風邪とは、ウイルスが上気道(鼻や喉などの総称)に感染して炎症を起こしている状態の事です。
病院では、感冒・かぜ症候群・急性上気道炎などと呼ばれる事もあります。
上気道の炎症なので、喉の痛み・鼻水・鼻詰まり・咳などの主な症状は上気道に現われます。
「それなら、鼻と喉を専門にしている耳鼻咽喉科が良いのか!」と思う人もいると思います。
ここで、医師4200人を対象としたアンケート【風邪を引いたらかかるのは内科?耳鼻咽喉科?】の結果を見てみましょう。
1位:どちらでも良い・・50.9%
2位:内科・・38.6%
3位:その他の科・・6.4%
4位:耳鼻咽喉科・・4.1%
意外にも(?)『どちらでも良い』という回答が半数を占めています。
きちんとした診療が出来るならどちらの医師でも構わない・初期治療は何科でも良い・症状によっての使い分けが分からない場合はどちらでも良い、などの意見がありました。
迷っているのなら、かかりつけ医がいる・空いているなどの理由で決めてしまって良いかもしれませんね。
先程『どちらでも良い』という回答が多いと書きましたが、特に辛い症状がある場合は別です。
喉の痛みがひどい時を例にしてみます。
一般的なクリニックの内科医が診察出来るのは、喉といっても口を開けて見える範囲程度です。
扁桃腺あたりが炎症を起こして腫れているなら見えますが、それより奥だと詳しく見る事は出来ないそうです。
一方の耳鼻咽喉科では、喉頭ファイバーなどの専門的な器具を用いるので、より喉の奥まで診察してもらうことが出来ます。
また、喉の痛みで風邪だと思って内科を受診した場合でも、他の病気が見付かったり病状の程度によっては耳鼻咽喉科を受診しなければならない事もあります。
例えば、風邪とよく似た症状が出る扁桃炎は内科でも治療は出来ますが、炎症が周りにまで及んで膿が溜まってしまっている場合には話は変わってきます。
この状態を扁桃周囲膿瘍と呼びますが、扁桃周囲膿瘍であれば膿の溜まっている所を必要に応じて耳鼻咽喉科医が切開して膿を抜かなくてはならないのです。
この様に耳鼻咽喉科医の専門分野である治療が必要になる可能性も考えられるので、特にひどい症状がある時は専門医を頼るのが最善です。
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先程は喉の痛みを例に挙げましたが、鼻水が止まらない場合であっても同じです。
勿論ある程度の治療は内科でも出来ますが、鼻水が止まらない場合に効果的なネブライザーと呼ばれる吸入治療は、耳鼻咽喉科でないと出来ません。
また、鼻水の症状がひどい場合には副鼻腔炎や蓄膿症などを考えなくてはいけない場合があります。
(副鼻腔という鼻の奥にある場所に炎症が起こるのが副鼻腔炎で、本来は空っぽのその場所に膿が溜まっているのが蓄膿症です。)
副鼻腔炎の炎症がひどい場合や、炎症が慢性的になって手術を考えなくてはいけない様な場合にも、耳鼻咽喉科での診察が必要になってきます。
扁桃周囲膿瘍も副鼻腔炎も蓄膿症も、専門的な治療が必要な病気の一例にしか過ぎません。
風邪だと思う症状であっても、本当にかかっている病気が内科ではなく耳鼻咽喉科の専門となる場合もありますので、風邪=内科とは思わない様にしましょうね。
風邪は様々な症状が出る所為で、別の病気が隠れていても分かり辛いと言われています。
自己判断で症状を悪化させない様に気を付けましょう。
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