かかっている人にしか、この辛さは伝わらないかもしれません。
なぜ、植物の花粉がこれほどまでに症状を悪化させるのでしょうか。
一年中何かしらの花粉が飛散していると言われています。
私も患者の一人として苦しみは共有できますし、少しでも情報を提供して花粉症の方のお役に立てればいいと思います。
これから、花粉について興味深い情報を述べたいと思います。
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花粉は、植物が命をひそめる冬も実は飛散しています。
雪などで覆われていない地域から風にのってやってくるからです。
花粉のもとになる木があれば、約300キロ離れたところまで飛散すると言われているくらい、強い性質の花粉は木の種類によって飛散する時期が違うのも特徴です。
一般的に知られる花粉として、「スギ花粉」が有名ですが、一年を通してほとんど飛散する花粉に「イネ科」という分類のものがあります。
スギ花粉も月によって差はあるものの、関東・東北地方では真夏以外ほとんど飛散しています。
一方、イネ科の花粉といえばカモガヤ・ハルガヤ・アシ・ススキ・ギョウギシバなど、一例を挙げただけでこんなにあるのです。
春先から花粉症の症状が出ることが多いなら、このイネ科の植物から起きていることを疑ってもいいでしょう。
春は田植えのため、秋は稲刈りのために多く飛散するからだと言われています。
植物の成長時期を考えると、花粉の飛散期間はほぼ一年を通しているのがわかります。
スギは2月から5月始めまで、ヒノキは3月から4月頃にピークを迎え、次第に飛散量は減少していきますが、これも地域によって差があります。
実は花粉飛散のピークは季節ごとにあったのです。
春のピークは3月中旬から4月上旬、花粉の種類はスギ・ヒノキ・ハンノキなどです。
夏のピークは6月上旬で、花粉の種類はシラカンバ・イネ科です。
秋のピークは9月全般で、イネ科・ブタクサ・ヨモギです。
冬でも花粉が飛散しているのは信じられないかもしれませんが、ピーク時があるのです。
11月下旬から12月上旬で、主にスギ花粉です。
花粉の種類や季節によってピークは変わりますが、一年を通してデータを見るとスギ花粉がダントツに多く、年中飛散していることがわかります。
重度の花粉症の人は、特に外出時は覚悟して万全の態勢で外に出た方がよさそうです。
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一年中飛散していることが分かったのですが、ゴールデンウイークが終わる頃にいったん飛散が治まる時期がやってきます。
これもやはりスギ花粉なので、飛散が極端に減ってこれで終わりかな、と思いがちです。
ところが、何十種類もある花粉症の原因とされる花粉。
スギ花粉が飛散を終えても、量が少なくても別の花粉が空気中を飛び回っていれば辛い症状が出てしまうことも充分あり得ますね。
ですから、「終了」というよりは「停止」という方がいいかもしれません。
ごく微量の花粉でもアレルギー反応を起こす人も少なくないので、一年中出ているものと思って生活することも必要だと思います。
飛散が治まって、症状が軽くなってもまた数か月後には辛い時期がやってくるのは患者にとって憂鬱ですが、うまく付き合っていけば生活の一部のようになるでしょう。
春が訪れるころになると、メディアでは花粉のニュースが流れ、ドラッグストアではマスクやアレルギー対策の薬が多く出回ります。
こういった状況に出会うと、花粉症を意識し始めます。
私も花粉症ですが、幸いにしてひどい方ではなく、外に出ると鼻水や目の違和感で少々不快になる程度です。
でも一年中ではないので、本当に個人差があり住む地域や天候で飛散量や飛散時期が違うことに驚きました。
毎年花粉の時期が来たら、いや来る前に花粉情報を知っておくことが大事ですね。
自分から情報収集して、花粉対策をするのが患者としての務めかもしれません。
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