ヘルパンギーナと扁桃炎の違いは?のどが痛いのは一緒?

目安時間:約 6分

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子供が突然「のどが痛い!」と、言い出したら原因が何か調べて、なんとかしてあげたいのが親心。

のどの痛みで思い出されるのは、風邪の他にはヘルパンギーナと扁桃腺がありますね。

良く似ているこの2つですが、一体どんな違いがあるのでしょうか。

最近は病名もたくさん出てきて、親としてはいちいち調べなければサッパリ分かりませんよね。

ヘルパンギーナと扁桃腺の違いについてまとめました。

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ヘルパンギーナと扁桃炎の違い

ヘルパンギーナとはウィルスによって感染し、小さい子供が夏に罹りやすい病気です。

5歳以下の患者が90%を占めていて、とくに1歳近くの子供が特にかかりやすく、2歳、3歳、4歳と年齢が上がっていくにつれて、患者が減っていく傾向にあります。

口の中やのどに1~5ミリ程度の水疱ができ、40℃位の高熱が突然出るのが大きな特徴です。

熱は大体2~4日程度で下がり、水疱は徐々に潰れていき、その時に痛みを伴いますが、時間が経つにつれてウィルスが体の外に排出されていき、

7~10日程度で症状が軽くなっていき、ゆくゆくは自然に治る病気です。

主な感染経路は接触感染と飛沫感染で、プールやスキンシップなどを通して感染しやすく、なかなか感染を防ぐのは難しいと言われています。

7~8月の夏に特に流行し、9~10月になるとほとんどかかる人がいなくなります。

ヘルパンギーナ専用の薬というものは特別ないため、痛み止めや発熱に対しての解熱剤を処方するなどの対処療法がとられます。

ヘルパンギーナは水疱が出るという点で手足口病と症状が似ていますが、手足口病は口以外にも全身に水疱が現れ、熱が出ないことが多く、

出たとしても38℃以下の微熱なので、口に水疱が集中して出て高熱が突然出るという点でヘルパンギーナとは症状が違っています。

のどが痛くなるという点で、ヘルパンギーナと似ているのは扁桃腺炎ですね。

扁桃腺炎は、のどの両側にある盛り上がった部分の扁桃腺が炎症を起こし、白っぽい斑点(膿)が出たり、赤くなったりします。

ヘルパンギーナ同様、のどの痛みを伴い、38℃を越える高熱が出ているのが特徴です。

扁桃腺は体に細菌やウィルスが入り込まないようにガードする役割を果たしていますが、そこに菌が働きを起こして増殖し、炎症してしまうのが扁桃腺炎です。

菌の侵入を防ぐ役割をしているが故に、菌が集まりやすい場所でもあり、とりわけ抵抗力が十分に備わっていない小さい子供はかかりやすい病気です。

こうして見るとヘルパンギーナと扁桃腺炎は良く似ていますが、大きな違いは感染性かどうかというという点です。

先にも書きましたが、ヘルパンギーナは感染性で接触・飛沫感染をして直接人にうつります。

扁桃腺炎の原因は細菌やウィルスですが、扁桃腺炎を直接うつすウィルスはありません。

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扁桃腺炎の原因になったウィルスが人にうつるということは考えられますが、扁桃腺炎そのものをうつすウィルスというのはないということです。

ヘルパンギーナも扁桃腺炎も、のどが痛くなるというのが共通していますが、それで特に気を付けたいのが食欲不振や水分を摂ることを控えたりすることによる脱水です。

大人であってものどが痛いと、何かものを食べたり飲んだりするのが億劫になりますが、子供だと余計に嫌がり、脱水に陥りやすくなります。

出来れば頑張って水分だけは摂ってもらいたいのですが、どうしても水分が摂れず脱水の症状がみられる場合には、病院で点滴などの処置をしてくれることもあります。

また、ヘルパンギーナには特別な薬はないと書きましたが、扁桃腺についた細菌やウィルスが何らかの理由で増殖し、そのせいで炎症を起こしているので、

病院では菌を減らすためにジスロマックなどの抗菌剤などが処方されます。

のどの痛みや発熱などがあるところが風邪に似ているため、市販の風邪薬で済ませようという考えも浮かんできますが、扁桃腺炎と風邪は全く別物なので、

早めにお医者さんを受診しましょう。

放っておいたり適切ではない薬を飲み続けると、慢性扁桃腺炎といって年に何度も扁桃腺炎にかかるようになってしまうこともあります。

年に4回以上扁桃腺炎にかかるのが、慢性扁桃腺炎だという目安です。

一般的な扁桃腺炎の薬では効かないという状態になったり、場合によっては手術が必要になったりと、かかってしまうと厄介な病気ですので、

病状が悪化しないうちに病院に行きましょう。


ヘルパンギーナは感染性で直接治すための薬はないということ、扁桃腺炎は感染しなくて抗菌剤などの治すための薬があるということ。

それからヘルパンギーナは比較的自然に治りやすいもので、扁桃腺炎は悪化すると慢性扁桃腺炎などにかかることもあるということが分かりました。

どちらも子供がかかったら可哀そうなものですが、早めに対処して痛みを取り払ってあげたいですね。

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