rsウィルスに乳児がかかると後遺症が残りやすく重症になりやすいの?

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冬から春にかけての季節では、感染症が流行りやすく、赤ちゃんがいるご家庭では予防などに力を入れている方も多いと思います。

特にRSウィルス感染症は蔓延することもあり、感染することが多いようです。

さて今回は、そんなRSウィルス感染症について、治療後の後遺症や重症になりやすいかなどをお伝えしたいと思います。

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rsウィルスに乳児がかかると後遺症が残りやすい?

赤ちゃんがRSウィルスに感染したとき、治療後に後遺症が残ってしまうのでしょうか。

まず、RSウィルス感染症についてのご説明から始めます。

RSウィルス感染症とは、呼吸器感染症であり、特に秋頃の9~11月に大流行します。

主に、咳やくしゃみなどによる飛沫感染、皮膚に直接接触することや衣類・おもちゃなどを介する接触感染によって感染は広がり、その感染力はかなり強いと言われています。

おおよそですが、1歳までに半数~7割以上が、2歳までにはほぼ全員が感染するとも言われるほどの感染力の強さです。

さらに、一度感染したからといっても抗体はできず、何度も感染することも。

免疫はだんだんついてくるので、症状は軽く終わることもありますが、また感染してしまうと看病する親御さんも大変ですよね。

症状としては、4~5日原因ウィルスが潜伏したのち、鼻水、咳、発熱といったことが見られます。

初めて感染した場合、39度を超える高熱を出すケースも報告されています。

症状は個人差もありお子さんそれぞれで、中耳炎を併発するお子さん、重症化して入院も必要となるお子さんもいるようです。

期間としては、約1~2週間で完治すると言われています。

さて、少し前置きが長くなってしまいましたが、この完治のあとの後遺症についてお話していきましょう。

「後遺症」という名のものは、ほとんど残ることはありません。

お父さん、お母さん、ご安心くださいね。

ただし、RSウィルス感染症が重症化したのちには、喘息を引き起こしやすいと言われています。

気管支の粘膜が今まで以上にデリケートになり、喘息などの呼吸器疾患が残存してしまうのですね。

風邪を引いただけでも呼吸の音が「ゼーゼー」言うなどといったこともあるようです。

数年経てばだんだん消失していくとは言われていますが、将来的に喘息が継続するかどうかは、未だ結論が出ていないようです。

また、先ほどは後遺症などないと申しましたが、RSウィルス感染症発症中に合併症にかかると、後遺症が残ることもあります。

合併症には、中耳炎、無呼吸症候群、ADH分泌異常症候群などがありますが、特に気をつけたいのが、急性脳症です。

急性脳症とは、脳が急激に浮腫むことで意識レベルが低下する病気で、意識障害、けいれん、嘔吐、血圧や呼吸に変化が出現するなどの症状があります。

急性脳症になってしまうと、知的障害、運動障害、難治性てんかんなどの後遺症が約3割という割合で残存すると報告されています。

後遺症はリハビリによって回復も見込まれています。

後遺症の状態や回復の度合いについては個人差があるので、後遺症が残ってしまわないためにも、RSウィルスに感染してしまったら急性脳症に陥ってしまわないように気をつけていきたいところですね。

rsウィルスに乳児がかかると重症になりやすい?

後遺症についてお話しましたが、これは急性脳症という合併症を起こしてしまったときに可能性として考えられるお話です。

合併症を起こすということは、RSウィルスが重症化しているという証拠。

そう、赤ちゃんのRSウィルス感染症は重症化しやすいんです。

まだ赤ちゃんであるため、抵抗力が弱く、また呼吸予備能力も十分に備わっていないため、感染するだけで重症化のリスクは高まるんです。

「ゼーゼー」「ヒューヒュー」という呼吸が見られるときや、呼吸の速度が速いとき、黒っぽい唇をしているとき、顔色が悪いときは注意してください。

急性細気管支炎を併発している場合が考えられ、最悪の場合、無呼吸発作にて死に至ることも・・・。

病院に行ってRSウィルス、もしくは風邪であると診断されたとしても、機嫌が悪い場合、元気がない場合、母乳・ミルクがきちんと飲めない場合、なかなか解熱しない場合、咳が出続ける場合は、再度受診をしてください。

治療法としては、特効薬がないため、対症療法となっています。

熱には解熱剤を、呼吸器症状には鎮咳去痰薬や気管支拡張薬を、鼻水・鼻づまり・痰には吸引を行い、呼吸を整えてあげます。

それに合わせて、二次感染の可能性があるときは抗生物質を投与し様子を見たり、風邪のときと同様に脱水症状にならないよう、水分補給を十分行い安静を保つということが行われます。

ただ、これでも脱水や呼吸障害、二次感染や合併症のおそれが深刻な場合、それにとどまらず重症化してしまった場合は、入院して全身管理を行い治療にあたることもあります。

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RSウィルス感染症に関する後遺症や重症化についてお話してまいりました。

少し怖い話ばかり続いてしまいましたが、2歳までに感染する確率が10割近いとされているほど、誰でも感染する病気です。

もちろん、感染しないようにマスクの着用などの予防も必要です。

感染してしまったら、なるべく早急に医療機関を受診し、適切な治療を受け、自宅でも重症化しないように水分補給などを行いましょう。

そして重症化しないよう、わずかなサインも見逃さないようにしてくださいね。

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