食中毒は身近な病気なので、罹った事のある方も多いと思います。
「夏は食中毒に罹って大変だったけど、今は冬だから大丈夫だよね。」などと思っていませんか?
実は、食中毒は冬にも発症するのです。
詳しく見ていきましょう。
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食中毒とは、有毒物質に汚染された食べ物を食べる事によって下痢・腹痛・発熱などの症状が起こる病気です。
その原因は様々なので、主な原因を紹介していきます。
①細菌性食中毒
細胞に細菌が侵入して症状を引き起こす《細胞侵入型》
・腸炎ビブリオ 元になる食べ物:生魚や魚介類
・サルモネラ 元になる食べ物:加熱が不十分な肉や魚や卵
・カンピロバクター 元になる食べ物:加熱が不十分な肉や生野菜
細菌が産生した毒素が症状を引き起こす《毒素産生型》
・黄色ブドウ球菌 元になる食べ物:おにぎりや巻き寿司
・腸管出血性大腸菌 元になる食べ物:加熱が不十分な肉や洗浄が不十分な野菜
・ウェルシュ菌 元になる食べ物:カレーやシチューやスープ
②自然毒中毒
・フグ毒 元になる食べ物:フグ
・キノコ毒 元になる食べ物:カキシメジやツキヨタケやベニテングタケ
③寄生虫感染
・クドア 元になる食べ物:ヒラメ
・アニサキス 元になる食べ物:青魚
冬に食中毒になりやすい食べ物は、牡蠣・浅利・蜆などの貝類です。
詳しくは、次の項で説明します。
冬は、ウイルス性食中毒が流行します。
《主なウイルス性食中毒の原因》
●サポウイルス
潜伏期間:12~48時間
回復するまでの期間:1~2日(症状が重い場合は1週間程度)
元になる食べ物:生や加熱が不十分な貝類
症状:嘔吐・下痢・発熱
対策:貝類は85℃~90℃の熱湯で90秒間以上加熱して中心部まで十分に熱を通してから食べる(湯通し程度の加熱では不十分)
豆知識:2002年に国際ウイルス命名委員会で正式にサポウイルスと命名されるまでは、発見された土地である札幌に因んでサッポロウイルスと呼ばれていた
●E型肝炎ウイルス
潜伏期間:3~8週間
回復するまでの期間:4~6週間(症状が重い場合は数ヶ月程度)
元になる食べ物:生や加熱が不十分な豚や猪や鹿の肉
症状:嘔吐・発熱・腹痛・黄疸・肝腫大
対策:豚や猪や鹿は熱湯で中心部まで十分に熱を通るまで加熱してから食べる(湯通し程度の加熱では不十分)
豆知識:E型肝炎ウイルスの常在地域(主に後進国)では、水が主な感染経路になっている
そして、忘れてはならないのがノロウイルスです。
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食中毒=夏というイメージだと思いますが、実は年間の患者の半数程度は冬に発症しています。
夏は、細菌性食中毒が流行します。
それは、細菌は高温と多湿を好むので雨期と夏季に繁殖しやすいからです。
冬は、ウイルス性食中毒が流行します。
それは、ウイルスは低温と乾燥を好むので冬季に繁殖しやすいからです。
ウイルス性食中毒の代表といえば、ノロウイルスです。
●ノロウイルス
潜伏期間:24~48時間
回復するまでの期間:3日以内
元になる食べ物:生や加熱が不十分な貝類
症状:嘔吐・下痢・発熱
対策:貝類は85℃~90℃の熱湯で90秒間以上加熱して中心部まで十分に熱を通してから食べる(湯通し程度の加熱では不十分)
豆知識:2002年に国際ウイルス学会で発見された土地に因んで正式にノロウイルスと命名されるまでは、SRSV(小型球形ウイルス)と呼ばれていた
ノロウイルスに罹った人の嘔吐物や便から感染する事もあるので、それらを処理する場合はビニール手袋とマスクを着用しましょう。
汚れた床や用具は、塩素系漂白剤で洗浄しましょう。
終わった後は、手指の洗浄と消毒もしてください。
如何でしたか?
食中毒は命に関わる事もある病気なので、甘く見ない様にしましょう。
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