風邪から喘息発作が起きないようにするには?もし夜に起きたら救急でしてもらえる治療は?

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喘息持ちの方は、普段から発作が出ない様に色々な事に気を使われていると思います。

ですが、それでも発作のリスクが高まる行為を完全に避ける事は難しいですよね。

この記事では、風邪を引いた時を例に説明していきます。

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風邪から喘息発作が起きないようにするには?

喘息とは、慢性的な炎症が原因で気道の過敏性が高まって、発作性の咳・喘鳴※・呼吸困難などが引き起こされる疾患です。

※呼吸の度に、ゼーゼーやヒューヒューといった音が聞こえる事。

正常な気道なら何でもない様な、生活環境に普通に存在する、埃・花粉・カビなどのアレルゲン、ストレス・疲労・低気温・低湿度などが引き金になります。

その中に風邪も含まれています。

風邪を引くと、気道の炎症が悪化するからです。

では、風邪が原因の発作が起きない様にするにはどうすれば良いのでしょうか?

主な方法は、根本原因である慢性的な炎症を鎮める事です。

強い抗炎症作用がある吸入ステロイド薬を使用して治療するのが一般的です。

現在、日本で使用されているのは下記の5種類です。

・フルタイド(一般名:フルチカゾン)

・キュバール(一般名:ベクロメタゾン)

・パルミコート(一般名:ブデソニド)

・オルベスコ(一般名:シクレソニド)

・アズマネックス(一般名:メタゾン)

乳児から成人まで、どの年齢でも症状が軽い内から使用する事を推奨されています。

喘息発作が夜に起きた場合はどうすればいい?

喘息発作は、気温の低下やアレルゲンとの接触回数の増加などの理由により、夜に起きやすいと言われています。

夜に起きた場合でも吸入ステロイド薬を使用すれば良い訳ですが、発作を緩和させる方法も知っておきましょう。

薬が無い場合の応急処置としても効果的です。

・換気

新しい空気を取り入れて、アレルギー源を取り除きましょう。

・水分補給

発作が起こると呼吸が荒くなるので、体内から水分が奪われてしまいます。

乾燥も喘息の大敵なので、発作が少し落ち着いたら常温の水や温かいお茶を飲みましょう。

冷たい飲み物・アルコール類・炭酸飲料・カフェイン含有の飲み物などは、刺激になるので控えましょう。

・寝転ばない

発作が出ている時は、横になるより座っていた方が呼吸が楽だと言われています。

乳児は抱っこしてあげる方が良いそうです。

・腹式呼吸

呼吸が荒くなり浅い呼吸になってしまうと、身体に十分な酸素が行き渡らなくなります。

症状も気持ちも落ち着かせる為に、ゆっくり腹式呼吸をしましょう。

お腹に空気を溜めるイメージで鼻からゆっくり吸い込んで、空気を体から追い出すイメージでゆっくり口から吐き切りましょう

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喘息発作がおきたときの救急でしてもらえる治療はどんなこと?

下記の様な症状が出ている場合は、夜でも病院を受診するべきです。

・会話が出来ない。

・ぐったりしている、または暴れている。

・嘔吐している。

・顔色が悪い、チアノーゼ※が出ている。

※血液中の酸素が欠乏した事が原因で、皮膚や粘膜が紫色になる事。

・薬が効かない。

・1分間に40回を超える呼吸をしている。

救急外来では、症状に合わせて下記の治療が主に行われています。

●小発作の場合

β2刺激薬の吸入が行われます。

●中発作の場合

酸素投与やβ2刺激薬の反復吸入が行われます。

場合によっては、ステロイド薬の全身投与や入院治療に移行します。

●大発作や呼吸不全の場合

最初から酸素投与を行って、末梢血管ルートを確保して各種薬物の投与の準備が行われます。

β2刺激薬の反復吸入・ステロイド薬の全身投与なども効果的ですが、発作の度合いが強い場合や既にβ2刺激薬の反復吸入を行っている場合などには、効果の強いイソプロテレノールの持続吸入が行われます。

場合によっては、人工呼吸管理やアシドーシス※の補正が行われます。

※血液中の酸と塩基の平衡が乱れた状態の事。


喘息は身近な病気ですが、決して侮ってはいけないというのが分かっていただけたと思います。

いざという時の為に、頭の片隅に置いておいていただけると幸いです。

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